山本愛展 　 結 産 （むす） 霊 （ひ） という言葉を語源に持つ 「結び」。 これは神道で大切な概念の一つで、天地 ・ 万物を生成 ・ 発展 ・ 完成させる霊的な働きのことと言われています。人々にとって、とても大切なものでした。そのため、今でも 「結び」 にはたくさんの意味があり、様々な言葉や習慣が残っていて、人々の思いや願いが込められてきたのだと考えています。 水引は、大陸から伝わった麻紐の結びから和紙の紙縒りになり、日本独自の礼法として、言葉だけではない贈り手と受け手のコミュニケーションツールの一つとして変化してきました。 本展示では、この数年取り組んできた素材としての水引を使い、 「結び」 に向き合います。